ウズベキスタンのお土産(おみやげ)

お土産を「買う楽しみ」と「お土産を探すときの人との触れ合い」

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ウズベキスタンの観光で「どこのマドラサもお土産物屋になり、どこへ行っても同じ物ばかりじゃないか。」「あまりお土産に選べる物がない。」「値段が分からなくて買いにくい。」と辛口の評価を戴くことがある。

確かに似たような物は多く見えるが、殆どの物がハンドメイドで同じものはふたつとない物ばかりだ。もし、気に入った物があったら、買った方が良い。どこかにまたあるだろうと思っていても見付けられないことがしばしばある。ウズベキスタンのお土産は一期一会だ。

また、最近は値札が付いた物も増えてきたが、交渉文化を楽しめるのがウズベキスタンの買い物だ。気に入った物は少しでも安く買えるように値段交渉もした方が良い。付け加えると、旅では、お土産を買うことも楽しみのひとつであるが、お土産を探すときの人との触れ合いこそがウズベキスタンの魅力と言えるだろう。

ウズベキスタンのお土産は、陶器、絨毯、スザニ、織物、木工品、細密画、他、手工芸品が多い。そのひとつひとつの由来を知ることにより、ウズベキスタンのお土産の価値が見えてくるのではないだろうか。地方により、職人により、様々な種類があり、実は魅力的な物が結構あると思えるに違いない。伝統を守り技術を磨き、品質を向上させるお土産開発、観光地での接客マナーの指導も少しずつ進んでいる。お勧めのウズベキスタンならではの、お土産を紹介する。

スタッフイチオシのお土産

陶器

代表的なお土産には陶器があげられる。古代から土と水は神聖な物とされ、製陶術も普及していた。各地に固有の伝統技法を持つ学校があったと言う。幾何学模様はホレズム、青い細かい模様はフェルガナのリシタン、黄色や緑地に植物や太陽などの模様はギジュドゥヴァン、色々な特徴がある。大小の皿や茶碗だけでなく、燭台、ベル、エッグスタンド等、探すと色々見つかる。

陶器の人形

ウズベキスタンの各地で一番よく見かけるお土産は、おじいちゃん人形。置物だけでなく、マグネットも人気。大小様々、色んな格好をしたおじいちゃん、おばちゃん人形がある。プロフやシャシリク、ノン、スイカ、ウズベクで食べた料理を持った人形たちが帰国後、ウズベキスタンの旅を思い出させてくれるだろう。

絨毯(じゅうたん)

ウズベキスタンの各地で、昔ながらの手法で絨毯が生産され、地方の大きな収入源になっている。
天然素材から長い月日かけて織られる絨毯は、時間があれば工房で製造工程も見学することをお勧めしたい。きっと愛着が湧いてくるだろう。遊牧民は羊を飼いウールで、定住民族は蚕を育てシルクで絨毯を作ってきた。ウズベキスタンが絨毯文化であることが分かる。

スザニ

刺繍が施された布。女の子が生まれると嫁入り道具として母親が縫い始めるウズベク伝統の物。刺繍は数ヶ所を未完にしておき、娘が受け継いで完成させる。技術や伝統を守るための文化である。元々部屋の装飾用だが、テーブルクロスやベッドカバーなど用途は広い。お土産用にクッションカバーがお勧め。地方により、色や使われる柄に特徴があり、その違いを見るのも楽しい。

木工品

飾り皿、まな板、小物入れなど、細かい彫刻が施された色々な木工品がある。中でもコーラン台(ラウヒ)が、お土産にお勧め。一枚板から接着剤も使わずに複雑な構造になっているのが珍しい。何通りもの使い方ができる。コーラン台は、大切な聖なるコーランを手で汚さないで読めるように、1300年前イランで作られたのが始まり。プラタナスやクルミ、柳の木から作られている。

細密画

細かい模様が描かれた小箱が美しい。箱の素材は木、紙、プラスティックなど色々で値段も違う。地方により柄も違うので、尋ねてみると面白い。珍しいお土産になりそうなライターやヘアピンなどの小物もある。実用品だけでなく絵その物もアートそしてお勧め。もし時間があれば、カメラや携帯電話などを持ち込み、その場で細密画を描いてもらう事もでき、旅の良い記念になる。

コウノトリのハサミ

ブハラの名産。デザイン的にも優れているが、機能を重視して作られている。コウノトリはウズベキスタンのシンボル。繁栄を表わし、色々な所にモチーフに使われている。昔、ブハラにはたくさんのコウノトリがいたが、ある日突然一羽もいなくなったという。それは人々が悪い行いをするようになったからという伝説が残っている。ハサミをよく見ると雄と雌の2種類ある。

装飾ナイフ

ナイフは、フェルガナ盆地にあるチュストとシャフリスタンが古代から有名である。今でも芸術品といえる装飾ナイフが作られている。柄の部分は木、骨、牛の角などで作られ、象牙をはめ込んだりする。刃の部分にも絵や文字を彫り、芸術性が高い。実用品として、装飾品としてお土産にお勧め。職人がいる所なら、記念に日付や名前を彫ってもらう事もできる。

人形

人形芝居は、昔の人々の大好きな娯楽の一つで、今も伝統芸能として各地で行われている。そして、民族衣装を着た指人形がお土産にもなっている。ブハラで作られている人形は衣装がよくできていて、ウズベク文化の特徴をよく表している。部屋の飾りとして人気。他にもラクダやヒツジ、色々可愛い人形がたくさんある。

ドッピ

ムスリムの帽子で、被る人の年齢、性別によって形が違う。地域によって、模様や刺繍の仕方、形も素材も様々ある。形だけでも、先のとがった物、半丸、底の深い物、丸い物、四角い物などがあり、各地方で観察すると面白い。結婚したばかりの女性が被る帽子はカルポックと言い、ビーズや金糸で作られとても綺麗。装飾用にお土産にもなる。

ハン・アトラス

日本の絣の様な織物。絹100%をアトラス、綿が入るとアドラスという。スカーフやバッグ、ポーチなどお土産にお勧めだが、生地を買って、自分で洋服や小物を制作するのも楽しい。フェルガナ盆地のマルギランは中央アジア有数のシルクの産地で、ソ連時代に失われた技術を復元し、全て手作業で生産している。ここの工場見学もお勧めのひとつ。

刺繍小物

刺繍製品も各地で見かける代表的なお土産のひとつ。お財布になるくらいのポーチや携帯電話入れ等が多い。クロス・ステッチの物はシャフリサーブスの物、ベルベットに細かい刺繍はヌクスの物、金糸はブハラの物、など地方により特徴がある。ミシンで刺繍している物は安いが、ハンドメイドはそれなりのお値段。出来栄えをよく観察して、買うのをお勧めする。

毛皮製品

ヒヴァでのお土産として毛皮がある。羊、ミンク、オオカミ、キツネの帽子やマフラーなど、安く買える。暑い季節に毛皮の帽子を被りながら値段交渉するのも楽しい思い出になる。因みに、アフロヘアの様な形がホラズムの帽子。他に、羊、ウサギやラクダなどの毛糸で編まれたソックスやストールなども豊富にあり、寒い季節には嬉しくなるだろう。

民族楽器

ウズベキスタンの伝統的な楽器は、弦楽器が多い。「ルバブ」や「ドゥタール」はお土産用としてもよく売っている。螺鈿を施し綺麗な物が多いので飾り用にも良い。丸い形をした打楽器は「ドイラ」といい、ウズベクの民族音楽に欠かせない楽器。ブドウの枝を丸めて乾かした物に、仔馬や仔牛、山羊などの皮を張り、小さい金輪を付ける。両手で持ち、指で叩いて音を出す。

サマルカンド・ペーパー

8世紀に伝わった製法で今も紙を製造している紙すき工房“メロス”の製品。絹を採る蚕が食べる桑の木の繊維から作られた紙は、丈夫で光沢がありシルクペーパーとも呼ばれている。他では買えないので、サマルカンドへ行ったらお勧めのお土産。しおりやポストカード、メモ帳などの小物からバッグや帽子もある。工房では見学や紙すき体験もできるのでお勧めだ。

アクセサリー

トルコやインドなどからの輸入品が多いが、綺麗なアクセサリーが買える。特に、ブハラのタキ・バザールがお勧めの場所。あちこちの店を廻って好きなデザインを探したり、値段交渉するのは古代シルクロードの商人にでもなったかのような気分を彷彿させて楽しい。女性にはお勧め。

小物類

よく見かけるお土産屋さん。キーホルダーやブレスレット、携帯電話入れ、人形、陶器、絵ハガキなど、色々な小物が並べられている。そして似たような店がたくさん並んでいるから、どこで買うのか迷うだろう。ポイントは、よく品物を見て値段を確かめて、楽しく気持ちよく買い物できる所を選ぶのがお勧めだ。

ドライフルーツ&ナッツ

ウズベキスタンでは果物がたくさん採れるので、ドライフルーツも豊富である。干しアンズや干しブドウが人気。干しメロンも珍しい。アーモンドやクルミ、ナッツ類も豊富なのでお土産に良い。バザールなどで量り売りもあるし、カゴに詰め合わせたお土産用もある。バザールでは、色々味見しながら選べるのでお勧めだ。