南部のカシカダリヤ川が流れるステップ地帯ある。パミール山脈山麓部に位置し、州都はカルシ。

シャフリサーブスは、アミール・ティムールの出生地でもあり、ユネスコの世界遺産。重要な観光資源となっている。シャフリサーブスは、観光コースにも入りよく知られているが、他はほとんど素通りしてしまう地方である。

乾燥地帯であるが、住民の半数が農村居住者で、川に沿った灌漑地帯で綿花を主に、穀物、果樹の栽培と養蚕を行っている。牧畜も盛んで、羊毛からの絨毯制作でも知られている。また、伝統的な工芸品生産も多い。天然ガスの採取も盛んである。

シャフリサーブス以外、観光地では全くないが、観光地とは違ったウズベキスタンの村の暮らしやウズベキスタンの文化や伝統を直に感じられるところである。

 

カシカダリアの見どころ

キタブ天文台
キタブ天文台

天文学者であるウルグベクがサマルカンドで星の観測をしていたことは知られている。ウズベキスタンは観測に適している場所と言われている。あまり知られていないが、キタブには、天文台があり、国際協力による緯度観測所になっている。北緯39°8′のアメリカ2ヶ所、日本、イタリア、ウズベキスタンの5ヶ所ある。キタブでは、綺麗な夜空が見られる。

キョプカリ
キョプカリ

馬に乗って、羊や山羊の肉をボールとして奪いあう「ブズカシ」。キョプカリとも言う。肉を奪い合い、あるタッチダウンするゲームでラグビーに似ている。春のナブルーズや結婚式のイベントとして、よくカシカダリヤで行われる馬の競技。勝利者には、チョポンや絨毯、現金など色々な商品が出る。

絨毯
絨毯

この地方は絨毯工房が集中している。昔ながらの手法で、女性の仕事として絨毯が生産され、地方の収入源になっている。起毛しないタイプのギラムが特産である。バザールには羊毛や毛糸のバザールや、絨毯バザールもあり、地方から業者が買い付けにやって来る。バザールは、観光地では見られない生の生活を見られるお勧めの場所だ。

絨毯工房
絨毯工房

この地方のあちこちの家庭で絨毯を織っている。たまにガイドが知っていて、観光バスが寄る所もある。絨毯を織っている工房を見学したり、ウズベクの普通の生活を覘くことができる。絨毯はもちろん、お土産に丁度いいサイズの小さい物や、バッグ、携帯電話入れなどお土産開発もされているので楽しめる。

クロスステッチ
クロスステッチ

シャフリサーブスでお土産を探すならクロスステッチがお勧め。可愛いポーチやクロスステッチのドッピ(ムスリムの帽子)などお安く買える。カシカダリヤは他の地域とは違い、クロスステッチのドッピを被っている人が多いのも特徴。

乳製品
乳製品

カシカダリヤは牧畜が盛んで乳製品が豊富で美味しい。新鮮でなければ作れない生クリームなどもバザールで売っている。夏は、どこの町でも歩けばソフトクリーム屋がたくさんあるが、ミルクたっぷりのカシカダリヤのアイスクリームは、他の町のものとはひと味違う。

バザール
バザール

各町にはバザールはあるが、何もない地方の村には決まった曜日だけ草原にバザールが開かれる。野菜果物、生活用品、衣類から家畜まで何でも揃う。カフェなどもあり、住民の社交場になる。車も多いが殆どの人はロバに乗ってやって来るのは見ものだ。

ジズ
ジズ

羊肉の煮込み料理。人気歌手の歌詞にも「カシカダリヤの男はジズを食べる~」という位、カシカダリヤの人は大好きで、この地方の名物料理でもある。羊の匂いもなく、口の中でとろけるように柔かく煮込んであるお勧め料理だ。羊が苦手という人にもお勧め。

ランガル・オタ
ランガルオタ

シャフリサーブスからカルシへ向かう途中にある巡礼地。丘の上に14世紀に建てられたアミール・ティムール縁のモスクと廟がある。この辺りは赤土でウズベキスタンの他の地域と違った景色。巡礼地に相応しい美しい景色に癒される場所である。

天然ガス
天然ガス

カルシはブハラとサマルカンドを連絡する道路が通り、鉄道もある。その道筋は天然ガスの採掘場。車窓から見えるガスを運ぶコンテナが長く繋がって走る線路は面白い眺めだ。他では見られない風景がここのお勧め。